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「ゲド戦記外伝」 [reading]

 本編の設定に使った世界観を元に別のドラマを創り出すと言うのはよくある話で、今風に言うとspin outか。物語の出来方としては「スターウォーズ」のそれに似ている。で、これはエピソード1~3にあたる感じ。

 ただねー、やっぱり「なんだかなー」っていう感想しか残らなかった。「これどうしたいんだろうなー」みたいな。首捻っちゃう感じ。4巻目からこっちずっとそんなんだけど、5巻目とこの外伝は更にひどい。なんか混沌とし過ぎてて読むのが億劫だったし、もう苦痛に近かった。4巻目はまだしも、5巻目、外伝は「何が言いたい?」と思って悩んじゃったよ。今まで頑張ってきちんと読んでいたんだけど、ちょっとこればっかりは多少読み飛ばした。

 一応オムニバスと言うことになっているんだけど、カワウソの話がメインなんだと思う。あと、サービス的にゲドの出てくるエピソードもあった。おじさんおばさんのロマンスの回に。5巻目に出てくるアイリアンがロークを訪れたというエピソードもあるけど、やっぱりどことなく不愉快な感じがした。特に、これはどの4巻以降はどのエピソードでも同じなんだけど、異性間での性的な心象の描写が嫌だった。これはもともとそう言う表現なのか、それとも訳者の技量の問題なのかよく分らないけど、とにかくこの点に関してはなんでこんなに生々しい書き方をするのかが腑に落ちなかった。表現がお世辞にもロマンチックとは言えないんだよね。直接的っていうか、言葉悪くすると、生臭いっていうか、直接セックスを連想させるような書き方で、「なんでこんな書き方?」と常に疑問だった。
 だもんで、最後のこの話を読み終わったときはすごい達成感と開放感と安堵感を感じたよ。もうこれで読まなくていいんだと思って。

 最後の「アースシー解説」っていうのは事細かに、アースシーの文化について説いているんだけど、これはもう読まなかった。そこまで知ってなくていいでしょ…。なんでそこまで書く?

 はぁ。終わってよかった。

ゲド戦記別巻 ゲド戦記外伝


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